久野つれづれノート
委縮させる広告
英会話の電車広告で「そのビジネスモデルは新しいですね。私は面白いおじさんです。」と書いてあって年配の男性の写真とともに、「正しい英語を話しましょう。仕事ですから。」というコメントが書いてありました。
よくある間違いを指摘して、外国人が笑っていますよという趣旨で、だからビジネス英会話をやりましょう、という広告です。
この「私は面白いおじさんです。」は何の訳だろうと、しばらく考えて、ようやく意味が分かりました。
きっと”This business model is new. I am interesting.” と話したのではないかな、と思います。
「関心があります。」の意味で”I am interested in it”というべきところを、似たような単語を用いたために「面白いおじさん」になってしまったのでしょう。
正直言うと、私はこの広告に対してはあまり肯定的ではありません。
英語を学習している人の心を傷つけてしまうおそれがあるからです。
英語が得意になっていくためには必ずそういった「言い間違い」の段階を通っていく必要があるのに、学習者の心を委縮させてしまう宣伝にはマイナスが大きすぎます。
もしかすると日本式の減点主義が背景にあるのかもしれません。
私は、たとえ完全ではなくても積極的にコミュニケーションをして、少しずつ英語脳を構築していくのが英語学習の醍醐味だと思います。
臆することなく発言していけるように促すことがとても大事だと思っています。
そういった英語学習を推奨していきたいと思います。