ディベート・セミナー(1)

ディベート・セミナー(1)

今日と明日の2日間でディベートのセミナーに参加しています。

私が学んでいるのはアメリカのNDTという組織のディベートで、この団体のディベートはアメリカでもメインストリームにあたり、多くの有能な人物を世に送り出しているそうです。

日本ではディベートがそれほど定着していないので、人を説得する技術のように思われているかもしれませんが、実際には一定の命題に対して肯定側と否定側に分かれてロジックを競い、審判が勝敗を決める競技です。
アメリカの上院議員の多くは元ディベーターであったり、有能なディベーターを政策秘書に抱えていたりするので、政治討論などを見ているととても見応えのある議論になっています。

言うまでもなく政治だけではなく法廷でも極めて重要なスキルであり、さらに、ビジネスの中でも本来ならば当然のごとく用いられているべき技術なのです。

100人以上いた受講生たちを指導してくれたのは苫米地英人博士と、現役の大学トップディベーターの方たちです。
中でも今年の日本チャンピオン(修士2年生)と若手のホープ(学部3年生)の本気ディベート実演は素晴らしく、受講者の私たちはついていくのもやっとでした。
(ちなみに命題は「政府は代理母出産を認めるべきである」でした)

このディベート、彼らは普段は英語で行っているのですが、今日は受講者のために日本語でやってくれたのに、大人の私たちは話している内容を聞き取るのもやっと、論理の展開について行くのは諦めている方もいたようです。。

ディベートは6分とか9分とかの限られた時間の中で(ルールによって多少時間は変わります)最大限の情報を対戦相手と審判に対して伝える必要があるので、かなり速いスピードで話をすることになります。
スピーチコンテストではないので、デリバリーは気にすることなく、淡々と速く正確に語るべき内容を述べます。
そのうえ、理路整然と論理を展開していくので、慣れない私たちは話の流れを追いかけることすらままなりませんでした。

以前、このブログで英語では速く話すことができると有利だとお話したことがあると思いますが、ディベートはまさにその典型なのです。
これは日本語でも同じで、きちんとしたルールの下で情動を排して議論をしている場合はお互いに速く話すことで質の高いディベートにすることができます。
もちろん、実際にはなかなかそうはなりませんが。

ディベーター達は速く話すために「速読み」の訓練を毎日続けているそうです。
英語でも日本語でもそうですが、速く読めて、速く話せることはとても大きな武器になります。

今日は本当に貴重な体験でした。
自分自身もっと訓練しようと思いました。

今日はいつもと少しタイプが違う内容でしたが、英語の学習に通じる極めて重要な体験をしましたのでシェアさせて頂こうと思いました。
少しでも参考になれば幸いです。