到達

到達

一区切りついた。

長年かけて作り上げてきた体系が完成したからだ。

始めたときはどこを目指しているのかわからなかったし、途中でもどこまで来たのかわからなかった。

最近は終わりが近いことも感じていたけれど、いよいよたどり着いてみてようやく「終わった」と理解できた。

これで落ち着くわけでもないし、安心するわけでもない。

けれど「一つの事業を完了した」という意味で我ながら大きな一歩だと思う。

これから生きているうちに、いくつこういった達成を経験できるのだろうか。

 

すがすがしさ、満足感、ほっとした気持ち、そして、自分が作り上げたものの大きさに少し圧倒される感覚。

これらが融合された不思議な気分だ。

 

できれば「まだ始まったばかり」、そう言いたいけれど、正直に言えばそうとも思えない自分もいる。

このまま終えてしまうこともできるから。

一生、自分と家族が困らないものを作ることができたと思うから。

 

でも、ここで終えてしまったら、道半ばで立ち止まってしまうのと同じになる。

それはしたくない。

 

前に、前に。

さらに遠くを見据えて、「誰もできなかったことをやっていこう」と決意を新たにする。

2019年4月10日