格上の人のアドバイスを得て向上する方法

格上の人のアドバイスを得て向上する方法

向上するために周囲の人にフィードバックを求めている人は、あまり多くありません。
これが実践できている人は素晴らしいと思います。
フィードバックは、シンプルに言えば「私どうだった?」というような質問をしてコメントをもらうことです。
これが上手にできる人は成長していきます。
昔、バンドを一生懸命やっていたときに、ライブの後で「今日の俺の演奏どうだった?」と聞いている人は早く上達していました。
聞かない、聞けない人は数年たってもあまり上達していませんでした。

もちろん、これは「ゴール設定」の問題です。
「上達したい」というゴールを持っていれば、プライドが邪魔をしても乗り越えてフィードバックを求めることができます。
でも「そんなに上達しなくてもいい」という人も多くて、そういう人はフィードバックを求めないでしょう。
あくまでも自分のゴール次第で、その後の行動が決まるのです。
趣味なんだから目指すところは自分で決めればいいはずです。
いい悪いではありません。

さて、フィードバックの意味と感じはこんなところですが、本題はここからです。

実は、誰にフィードバックを求めるかが大きな違いを生みます。
(もちろんこれも「ゴール設定」の問題です)

自分と同じレベルの人たち、あるいは少しだけレベルが上の人のフィードバックは、自分の停滞や地盤沈下の下支えにはなっても、残念ながら自分の向上にはつながりません。
なぜかと言うと、レベルが近い人たちとの間で無意識のうちに共有した場(私たちはこれをコンフォートゾーンと呼んでいます)を作っていて、それが壊れないようなコメントしかもらえないからです。
あなたが、素晴らしい演奏をしても、明らかにトッププロレベルの演奏だったとしても、フィードバックを求めた相手がプロのコーチでもない限り、そのような評価をしてくれることはないでしょう。
もちろん、そもそもあなたとレベルが近い人には、そのトッププロのレベルだという評価をすることも難しいです。その世界を知らないのですから(スコトマの原理)。

そうなると、意見を聞くのは自分よりもかなり格上の人に限定しないといけないことになります。
いえ、もちろん周りの人にフィードバックを求めていいですし、感謝していいのですが、本格的に受け入れて取り組むべきは自分よりもはるかに先を行っている人のコメントです。
(身近な人のフィードバックに耳を傾けすぎると、現状を強化して、変わらない自分のままでいることになります。それが希望ならもちろん構わないのですが、このブログをここまで読んでくれている方は違うと思います)

たとえば、同期仲間で認められている、とか少し上の先輩にも評価されている、直属の上司に評価されている、ぐらいで安心していると今のままの数年後にしかなりません。

ここで難しいのは、どうやって自分よりもかなり先を行っている人のフィードバックをもらうか、です。
でも、実はこれは簡単なんです。

ここでもシンプルにゴール設定をしていればいいのです。
ゴールを設定すれば道は見えてきます。
デール・カーネギーの著書でも「道は開ける」というものがあります。
英語の題は”How to stop worrying and start living”なので、結構違いますが、まだ貧しかった頃のアメリカでどのように道を切り拓いていくかを語った本ですので、個人的にはいい邦題だと感じます。

そして、このように自分に言い聞かせるのです。
「私は常に自分の先を行っている人のフィードバックを求め、自身の向上に生かしている」

このようなコメントがあなたの無意識に入ってくれば、タイミングが来た時にプライドに邪魔されることなく、あるいは臆することなく、意見を求めることができるでしょう。
聞いた相手が悪くて、たまにひどいコメントをされることもありますが、それは相手が嫌な人だっただけ。
あなたの先に行っているからといって、いい人とは限りません。
いい人を見極める目を身に付ければいいだけです。

自分よりもレベルが高い人に懐に飛び込んで、どんどん成長していってしまいましょう!
聞きたいけど人に聞けないのはみんな同じです。
あなたができないだけではありません。
自己嫌悪になっている時間があったら、上のようなアファメーションを利用して自分の無意識を変えてしまえばいいと思いますよ。