口をはさむ技術
筑波のMBA-IBでは授業は全て英語で行われますが、その中でいくつかハードルがあるようです。
人それぞれ苦労するところは違うと思いますが、誰もが下記のような内容である程度は悩むのではないでしょうか。
まずMECEを保持して分類するとインプット、アウトプットに分かれます。
それを分けると
<インプット>
1.英語の聞き取り(英語が母国語でない先生のなまりもなかなか難しい)
2.内容の理解(英語だから理解できないのか、日本語なら理解できるのか)
<アウトプット>
3.質問の仕方(いつ、何を聞いていいのか、はたしてこの質問をしていいのか)
4.発言の仕方(どのタイミングで何を発言するべきなのか)
こういったところでしょうか?
網羅性が欠けていればご指摘下さい。
さて、インプットで悩む方も多いと思いますが、実はこちらは予習や復習である程度カバーができます。
しかしアウトプットの方は授業の中でリアルタイムで起きることなので再現性がなく本番の中で身につけるしかありません。
ですので、今日はアウトプットの方について書きたいと思います。
質問でも 発言でも、日本人は口を挟むということに慣れていません。
「話は最後まで聞くように」という教育が深く影響しているようです。
ところが、筑波のMBA-IBの授業の半分は外国人の先生ですので、質問はその時に聞いてくれることを望んでいます。
また、授業の質を高める発言は大歓迎で、一方的な講義をするのはイヤだと思っています。
ところが、ここで先程の日本人の性質が邪魔をして、先生はコメントや質問を求めて間を作っているのに、誰も口を開いてくれず、仕方なく話し続けるというパターンが繰り返されます。
先生の方は、「質問や発言をしてくれないということはきっと自分の授業を楽しんでもらえていないのだ」と落ち込むと同時に「いやいや日本人はシャイで発言をしないけれど、とても優秀で色々と考えていると聞いたことがある」とか悩みながら授業を進めています。
対する学生の方も、「質問して欲しそうだな、発言して欲しそうだな」というのは分かりつつも、「こんなことを聞いていいのかな」「進行の妨げにならないかな」と気を遣ってなかなか口を開けない、ということが続いています。
文化的なギャップなのでこれは埋めにくいのですが、学生が頑張って発言すると同時に、先生の方も発言を引き出す工夫をする必要があるように思います。
人はすぐには変われないので、お互いの歩み寄りが必要なのだと思うのです。
途中で口を挟む技術は世界で活躍するためには必須のスキルですので、ハードルが高いのは十分に理解できますが何としても身につけるべきものです。
ぜひチャレンジして頂きたいと思います。
まず今日のところは、MBAの授業では先生の話の途中で口を挟むことは良いことなのだ、とご理解いただければと思います。
そして、どのようにして口を挟めばいいのかについても近いうちに書きたいと思います。