実現させる方法 1

実現させる方法 1

長期的なものであれ、短期的なものであれ、ゴールを実現する方法をこれまで何度か書いてきましたが、ここ数ヶ月間で新しい発見があり、今日の段階で私自身の中でもう一段高いレベルで体系化されたのでシェアさせて頂きたいと思います。

私がこのブログで表現してきたのは、単に自分自身の成功・失敗体験を超えた普遍的な目標実現の方法です。
世の中には多くの書物が出ていて語り尽くされている感がありますが、実際にはその多くが著者自身の体験をベースにした考え方・方法論であって、万人に適用できるものではないというのが実態です。

言い換えれば、自分に合っていればうまくいくし、そうでなければ結果は「やらないよりはいい」という程度に留まってしまう内容がほとんどだということです。
そのこと自体がまずいわけではないのですが、誰もが自分に合ったものに出会えるとは限らないですし、著者自身も自分がうまくいった本当の理由を理解していない場合が多いため、壁にぶつかった場合の乗り越え方の情報の記載がなく、結果として読者も壁の前で立ち尽くす、という状況に陥りがちです。

それでも、上で書いたような「個別の体験に基づく成功法則」では世の中の役に立ちにくいと気がついて、普遍的な成功法則を紡ぎ上げようとした先人も多くいます。
最も有名なのはナポレオン・ヒルで、19世紀から20世紀を生きたアメリカの鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの教えのもと、フォード自動車の創業者であるヘンリー・フォードを始めとする数百人のアメリカ的な成功者を調査して、そういった人々に共通する考え方・方法論を体系化した研究と成功法則があります。
その内容は世界的に評価され、現在においても成功法則の金字塔として多くの人に影響を与え続けています。

ただ、実はこの方法にも弱点があります。
数百人の成功者たちを調査していますので、自分一人の体験に基づく法則よりはカバーレッジが上がっているものの、一人一人の体験をまとめあげた法則の延長線上にしかない、という点です。

結果として多くの考え方・方法論のいいとこ取りであり、本質的な問い、「どうすれば実現したいと考えた物事が目の前に立ち現れるか」ということには答えられていないのです。
あくまでも積み上げであるため、より高い抽象的視点から見た本質の本質を突いた答えにたどり着いていません。本の目次を見ても「確かにこれだけやればうまくいくよなー」というような項目の羅列です。
結果、ほとんどの人は全部できず、途中で投げ出すか、むしろ自分の才能に限界を感じてしまいます。

ただしここで気をつけないといけないのが、ナボレオン・ヒルが研究した人物たちがその答えを持っていなかった、というわけではないことです。
どちらかと言うと残念ながらナポレオン・ヒルにはその答えを抽出できなかったようだ、というのが正しいようです。

たとえばフォードはあるインタビューで、「(成功の頂点にある私が)仮に今すべてを失っても、世の中の法則を理解したので5年以内に同じ状況を実現できる」と語っています。(正確にはUniveral lawと言っています)
きっとフォードは本当の法則を掴んでいたのだと思います。

ただ、100年も前のことですからそれは仕方ないと思います。
しかもアプローチが調査の積み上げですから、高い次元の抽象度から見下ろして本質の本質を見抜く、という作業に取りかかれなかったのだと思います。ナポレオン・ヒル自身のこの研究に40年を費やしていて、人の一生はそう長くないことを考えるとやむを得ないことだと思うのです。

一方、時は移って21世紀の私たちには最新の科学の発見があり、相対性理論や量子論、不完全性定理などのナポレオン・ヒルやフォードが(確たる知識としては)持ち得なかった情報を持っていますので、凡人である私でも彼らの遙か先に行った話をすることができるようになっています。
もちろん、釈迦(ブッダ)やユークリッドのように数千年前に答えを極めていた人たちはいたのですが、16世紀以降の産業革命を経た現代人がかえって遠回りをしていることは、仕方がないことだと言えるかもしれません。
それほど、私たちはややこしい世の中で生きています。

さて、だいぶ前置きが長くなってしまったのですが、これまで一度もなぜ世の中に出回っている成功法則というものがうまくいかないのかについて自分自身で発信をしたことがなかったので、スペースを割いて記載してみました。

どうしたら自分のゴールを実現させることができるか、という具体的な話は次回、書かせて頂きます。