信じられない鉢呂発言の真の理由
「なぜあんなアホなことを言うのか?」
「どうしてあんなことを言う人間が大臣になったのか?」
「首相はなぜあんな人間を大臣に任命したのか?」
このところ内閣が変わるたびに、就任早々に失言で辞める人がいる気がしませんか?
今回の件でも全国民が憤っていると思いますが、「なぜか?」という問いにはコンフォート・ゾーンのことを思い出せば意外と簡単に説明できます。
恐らく、鉢呂氏は心の奥では自分は大臣にふさわしくないと思っていたのでしょう。
そのため、自分が大臣である状態があまりにコンフォート・ゾーンの外であり、元の快適な状態(大臣でない状態)に戻ろうとしてあのような子供じみた発言をしてしまったのだと想像できます。
きっと本人も、自分がなぜあのような発言をしたのかよくわからない、というのが本音だと思います。
仮に何度か大臣をやっていても、毎回状況は異なるはずで、前は平気だったけれども今回はコンフォート・ゾーンの外に感じる、ということもあるでしょう。
おそらく話題にならないだけだと思いますが、他の大臣たちの中にもきっと急に出世して居心地が悪くなって、危ない発言をしそうになっている人がいるかもしれません。
ただ、彼らはその情動に流されることなく、しっかりと自分の発言をコントロールできるだけの力があるので、失言をすることなく就任初期の難しい時期を乗り切り、気がつくと大臣であることがコンフォート・ゾーンの中となり、真の実力者となっていくのだと考えられます。
鉢呂氏の力を見抜けなかった首相には任命責任があるのは事実でしょう。
その人物が大臣になる準備ができているかどうかも判定しないといけないのでしょう。
しかし一番大事なのは本人の心構えだと私は思います。
さて、それをどうやって自分の生活に生かすかですが、こういったことは誰の人生でも起こりえますので、憤りは感じつつも、「人の振り見て我が振り直せ」で自らの人生に生かしていきたいと思っています。
たとえば、恋愛をしていてせっかく憧れの人と親しくなってきたのに、自分では思ってもいないことを言って相手を傷つけてしまうのもそういった例ですし、うまくまとまりかけた大きな商談を土壇場でひっくり返したくなる衝動も同じ類の情動です。
人にはコンフォート・ゾーンに戻りたがる性質があることを知っておけばかなりの予防ができます。
決して許される発言ではありませんが、学びとしてしまいましょう。