失敗談
これは英語に限らないと思いますが、相手が質問した言葉が聞き取れなかったり、意味が理解できなかったりしても、聞いてから2~3数秒すると何となく雰囲気がつかめて「この辺りを答えておけばいいかな」ということが結構あると思います。
そんな時、思い切って答えてみると、まあ当たらずとも遠からず、相手も質問がうまく伝わらなかったのかな、と思ってもう少し分かりやすく言いなおしてくれることが結構あります。
でも、英検1級の面接試験の時にはその大雑把な感覚は通じませんでした。
幸いにして合格できたのは、その会話が採点対象外だったからだと思います。
英検では面接のときに部屋に入ると、始めにちょっとした会話をして緊張をほぐしてくれます。
これを”Ice breaking”と呼ぶようです。
ところが、せっかく緊張をほぐす機会なのに、私は逆に印象を悪くするようなことをしてしまったのです。
面接官は白人男性と東洋人女性。
挨拶をしていくつか言葉を交わすうちに(ここまでは順調)その日のサッカーの試合のことに話が及びました。
その時に白人男性が「もごもご」と何か質問したのです。
実は私はその言葉はかろうじて聞き取れたものの、意味が理解できなかったのですが、反射的に
“Yeah, well…”
と言っていかにも何か答えそうな態度を取ってしまったのです。
分かったふりというレベルよりももっと反射的で、普段それで乗り切れているから出てしまった姿勢だと思います。
何か答えたいんだけど、聞かれたことが分からない。あてずっぽも思い浮かばない。そんな状況の中、そのまま私は10秒以上フリーズしてしまいました。
それまでの経験では、対面の場合には相手が助け船を出してもう一度聞きなおしてくれたのですが、そこは面接の場。
無情にも時間が流れ、何も頭に浮かばない私は汗をかきながら
“Sorry, I couldn’t understand the question.”
と言わざるを得ませんでした。
「それなら最初から言えよ!」という突っ込みを自分にしながら、「ああ、普段甘い環境で英語を使っているんだな」と痛感したものです。
幸いこれはIce breakingの最中の出来事ですから、面接の課題に入ってからは何とか気持ちを切り替えて、質問が理解できなかった場合には聞きなおしたりして無難に乗り切りました。
ですが、面接の後は沈んだ気持ちで家に帰ったのを覚えています。
合格発表までの期間も気が気ではありませんでした。
それ以来、「分からなかったらきちんとそう言おう」と心から思っています。
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