思い切っていこう
失敗したことがあるかと言われれば、たぶんあると思う。
でも、それを覚えていないので失敗した記憶があまりない。
思い通りに行かないことを失敗だと言えば、そうだろう。
サッカーのペナルティキックを任されて、キーパーに止められたことがある。
それは失敗だと思う。
でも、次の機会にゴールネットを揺らすための貴重な経験と練習機会だったと感じているなら「失敗」というかどうかは微妙だろう。
もちろん、その時に得点が入らなくて試合に負けてしまったら、やはりペナルティキックの「失敗」で負けたことになるのでより「失敗」した感じがする。
ただ、その試合での敗北が次の機会に結果を出すための貴重な学びの機会だったとすれば、ますますペナルティキックの「失敗」が本当に「失敗」だったのか、わからなくなる。
息子が算数の問題を間違えると、僕は「その間違いは成功だったんだよ」と言う。
「間違えるとよく覚えるからね」と。
本人は悔しくて怒っているけれど、大人の僕から見れば「今のうちにどんどん間違えなさい」と思う。
実際のところ、失敗を避けるようになるとスポーツでは勝てなくなる。
僕自身は、スポーツ選手のコーチングはごく一部の方にしか行っていないけれど、失敗を恐れずに全力でぶつかることが勝つためには何としても必要なことなのだということぐらいは分かる。
要するに「攻める姿勢」だ。
これがなくて勝てるはずがない。
そもそもスポーツの起源は、狩猟であり戦争であったはず。
どちらも失敗しないようにするのではなく、攻めることで勝機が生まれる。
もちろん、ガンガン攻めていくとガツンとひっくり返されることもある。
だからと言って失敗しないように守りを固めているだけでは、いずれ、立ち行かなくなるのは間違いない。
「思い切っていこう」と言われたことはあると思う。
それがなかなかできない。
でも、これを知ると気楽になるかもしれない。
誰でも、超一流だと思える人も、結構、失敗している。
だから心配しなくていい。
「思い切っていこう」