起業におすすめの本、リーン・スタートアップを要約してわかったこと。

起業におすすめの本、リーン・スタートアップを要約してわかったこと。

久しぶりの一週間かけてゆっくりと、リーン・スタートアップ ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだすという本を読みました。
シリコン・バレーのベンチャー企業の立ち上げ経験豊富な著者が自身の経験をベースに、スタートアップの立ち上げ方について体系的に論じた本です。
特に興味深いのがトヨタを発祥とするリーンの手法を中心的なコンセプトとして理論を構築している点です。
すでに世界中で取り上げられていて成功例も多数出ているようです。
私がその存在に気がついたのは今年の2月頃のHarvard Business Reviewの記事でLEAN START UPについて著者の記事があり、その内容に惹きつけられたのと同時に、もう東海岸でも大きく取り上げられているんだと知ったところからです。

内容をかいつまむと、

・スタートアップにおいては「学び」が極めて重要で、この「学び」をどれだけ速く多く得られるか成功の鍵。もっと具体的に言うなら、資金が切れる前に「学び」を積み重ねてTake offする必要がある。
・その学びを得るためには「実験」が必要。 ・実験はMVP(Minimum Viable Product)をリリースすることで行う。MVPは「学び」を得るために必要最小限度の機能を備えた製品。
・「実験」を積み重ねて、「学び」を得ていく過程で、今やっていることを続けて踏みとどまるか、ピボット(方向転換)を行う必要があるかを見極める段階が必ず来る(すんなり立ち上がるほど甘くはない)
・ここで判定するのは、製品には「価値」があり「成長」が見込まれるか。顧客が欲しがらないものを一生懸命作ってしまう企業は非常に多い。
・判定の基準としてLEANで重要となる、「それは顧客のためになっているか?」が用いられる。顧客のためにならないことは全て無駄と判定される。
・実際の活動の中では「バッチサイズ」を小さくすることが極めて重要となる。
・そして「5 Why=5つのなぜ」が効果的なツールであり、このツールをビジネスの過程において用いることで誤った道に進むことを回避できる。

などです。

こうして書いてみるとかなり内容が厚く、読むのに時間がかかったのもうなずけます。

LEANを知らない方でも十分に理解できるようによくまとまっていますので、起業はもちろん新規事業の立ち上げや、新製品の立ち上げに携わる方にはぜひお薦めしたい一冊です。