英文の職務経歴書を書く

英文の職務経歴書を書く

就職活動のために英文の職務経歴書を求められる場面が増えていると聞きます。
外資系の会社を受験する場合にはもちろんですが、今後は英語が社内公用語化されている日本企業でも英文経歴書の提出が求められるでしょう。

私自身はこれまでに何度も英文の職務経歴書を書いてきました。
また、採用活動に関わる業界で仕事をしたことがあり、直接的に経歴書へのアドバイスなどを行ったりはしなかったものの、ある程度は人材採用に関する感覚を持っています。

今日はそれらの経験を元に、私なりの視点で英文経歴書の作成についてお話しさせて頂きたいと思います。
世の中には英文経歴書の書き方について解説した書籍は多数ありますので、具体的な書き方やテクニックなどはそちらに譲ることとして、私は「英語脳活用の観点からみた英文経歴書作成」という視点でお話をしたいと思います。

ご存知の方も多いかもしれませんが、英文の経歴書は日本文の経歴書とは全く異なるものになります。
実はここが一番難しいところで、誰でもとりあえず英文の経歴書を書くことはできるのですが、それが本当にネイティブにとってそれらしく見えているのかというと、なかなか希望通りにはなっていません。
どこが違うのかというと、英文ではしっかりと自分の強みを打ち出す必要があるのですが、日本人はそれが得意ではありません。そもそも自分の強みについて考えたり語ったりすることが少ないので、書く段階になるととても苦労します。

また、よく手持ちの日本文の経歴書を英語に訳してみるのですが、これがうまくいきません。
日本文の経歴書を英語に訳したのでは全く力のないものになってしまうのです。
ネィティブの採用担当者からは、もしかしたらやる気のない経歴書に見えてしまうかもしれません。
それぐらい、日本語で記述された日本分の経歴書は淡泊です。

この理由はもちろん日本と英語圏の文化的な違いが背景にあるのですが、そのことはここでは省略して、ではどうすれば日本人の私たちが外国人にもやる気が伝わるような経歴書を書くことができるかにフォーカスしてお話しします。

結論から言いますと、私は最も重要なのは「英語脳」モードで経歴書を書くことだと思っています。
英語の経歴書は「英語脳」の人格で書く必要があると思うのです。
もちろん日本語の経歴書を書く場合には「日本語脳」の人格で書く必要があります。

それぞれの言語には、文化や歴史、価値観などが内因的に含まれています。
日本語を用いた場合には「日本」という世界観を共有することが前提となる一方、英語で記述しようとする場合には「英語圏および英語が主要な意思疎通手段として機能する全ての範囲」という世界観の共有が前提となります。

どちらがいいという話ではなく、単純に異なるものだと思うのです。

ですから「日本」という世界観を前提とした日本文の経歴書を英語に訳しても、それは英語の読み手からすると十分に意図が伝わらないものになってしまいます。

ではどうすればいいか。
地道に、普段から「英語脳」を構築し、活用する習慣を持つことが必要になるのです。
まだ書いたことがない方も、いつでも書けるようにぜひ「英語脳」を普段から強化しておいた方がいいかもしれません。

ただ、これではいざ英文経歴書を書くときに困ってしまうかもしれません。
そういった場面は突然やってくるからです。
そこで今日は一つ効果的な方法をお教えしますね。

実際に書き始める前に「英語脳」モードを作るために、「字幕なしで英語DVDを見る」というのを最低でも2時間、できれば3時間行ってください。
そのままのモードで経歴書作成に入っていけば、「日本語脳」で書いていくよりもかなりいい内容になるはずです。

「英語脳」モードで経歴書を作成することがとても大事なのです。