MBAと対立する認知科学のコーチング

MBAと対立する認知科学のコーチング

けっこう長い間書いていませんでしたが、最近ある方から、国内でMBAを取得したい方が一度は目にするブログになっているようだと聞きましたので、久しぶりに更新したいと思います。

と言っても、卒業して数年も経ちますと、MBAはすでに自分の一部になっていて、取り立てて書くことも少ないとも言えます。
ですが、私の場合、認知科学をベースにしたコーチングを生涯の事業として取り組んでいるため、これがMBAで学んだことを徹底的に否定する内容なので、日々大変おもしろい経験をしています。

どういうことかと言いますと、MBAの内容は基本的に「過去の最適化」を行うものです。
ベストプラクティスを「ケーススタディ」などで学んで、それを自社に適用したらどうなるか、を考えたりします。
過去のベストを上手に使いまわす感じです。

ところが、 認知科学を学ぶと、過去の重要性は著しく低くなり、目を向けるのは未来だけになります。
未来を見ていく過程で、ちょっとぐらい過去の分析もしますが、あくまでも未来を見るためのちょっとだけやるぐらいです。
そして、私はその未来に目を向ける理論が正しいと思いますし、今後も中心的な価値観になっていくと信じています。

では、MBAで身につけたことは全く役に立たないのかというとそんなことはなくて、むしろものすごく役に立ちます。
なぜなら、「過去の最適化」をすごく掘り下げてやったからこそ、未来を作っていくことの価値とその効果を深く理解できるからです。
そして、同じように「過去の最適化」こそが理想的な経営だと学んできた方たちの気持ちが分かります。
ですので、そういった方にも上手に、未来を見ることの重要性を伝えることができます。

そしてもちろん、学んだフレームワークなどは、「未来」に重点を置くということを理解したうえで用いる分には全く問題なく役に立ちます。
過去にとらわれない、という基本だけ押さえておけばいいわけです。

このように、MBAもツールですので、使い方次第で強力な武器になります。
その使い方、は未来を創造するツールとして活用することだと、私は思っています。

最近では、アメリカのMBA的な経営も未来思考になりつつあるのを感じます。
でもそれは先端の方たちで、多くはまだまだ過去のベストを使いまわすという感じなのでしょう。

時代は変わりますよ。
『未来』→『現在』→『過去』が当たり前の日が来ます。

そういう日が来るのがとても楽しみです。