経営者としてどこまで目指すのか?重要な目標設定のポイント

経営者としてどこまで目指すのか?重要な目標設定のポイント

社長として、どこまで目指すか。

会社を始めて軌道に乗り始めると、あるいは社長に就任してある程度慣れてくると、必ず直面するテーマです。

起業した場合、軌道に乗るまでは必死です。
「どこまで目指すか?」なんて愚問で、「行けるところまで!」以外はあり得ません。

社長に就任した場合も、最初はとにかく「業績を上げること」以外頭にはないと思います。

ところが、ある程度経営がグリップできるようになって、少し先、例えば一年先ぐらいまで見える余裕が出てくると状況は変わり始めます。

 

「そもそも俺は何を目指していたんだっけ?」
「私はこのままでいいのだろうか?」

 

こういう問いが浮かんできます。

 

「え、社長でもそんなものですか?」と思う方もいるかもしれません。
「そういう迷いって、会社勤め(サラリーマン)だからなのかと思っていました」という声も聞こえてきそうです。

 

実はそんなことはありません。
CEOコーチング®というブランドで、経営者のコーチングを中心に行っている私は、日々経営者たちのこのような迷いに直面しています。

 

社長達の迷いの源は「コンフォートゾーン」です。
古いコンフォートゾーンは、「とにかく軌道に乗るまで頑張り続ける」というコンフォートゾーンです。
軌道に乗り始めた時も、その前のコンフォートゾーンが懐かしくて元に戻ろうとする力が働くのです。

 

もう頑張りたくないわけではなくても、ちょっと寂しくなるのです。
長いこと準備を続けたプロジェクトが最終段階に差し掛かってほぼこのままいけば大丈夫と感じた時に「ほっ」とすると同時に、ほんの少しだけ寂しくなる気持ち、と言って伝わる方もいるかもしれません。
文化祭の準備の時は「もうこんなのやめたい」と思っていても、終わると激しい「ロス」に陥るのは高校生だけの特権ではありません。

 

では、どうすればいいのでしょうか?

 

とても簡単です。
新しいゴールを設定すればいいのです。
そうすればすぐにまた元気に戻ります。

 

ここで最初の疑問に戻ります。
「社長としてどこまで目指すか?」

 

これは社長のゴール次第です。
資本主義の性質上、ゴールをどんどん更新しながら先へ先へと進んでいかないと、ライバルや市場の変化に飲み込まれて存続が難しくなるのが企業の難しさです。
でも、そこが楽しさだと思います。
「どこまで目指してもいい」
社長が楽しいと思うことをやればいいと思います。
これは社長に限りませんが、せっかく社長になったのですから義務から開放されて、楽しいと思うことを思いっきりやったらいいと思います。

 

別に手前を目指しても構いませんが、それだと面白くないし、社員もついてきてくれません。
だから、「できるだけ遠く、どこまででも目指すのがいい」と思います。

 

そんなのしんどいと思う方は、もしかしたら社長が向かないかもしれません。
でも、向かないと決める前に、一度欲張っていろいろ目指してみましょう。

 

そうしたら新しい自分に出会えるかもしれません。
「どこまででも目指してみたい自分」に。