大切だった世界との折り合いのつけかた

大切だった世界との折り合いのつけかた

たしかに難しいと思うのは、自分の現状が変わっていく時にそれまでに自分が住んでいた大切な世界との折り合いのつけかたです。
意外と知られていないのですが、私たちは本能的に「現状を維持すること」が大好きです。
それは、生命の本能レベルの欲求なので、誰も逃れることができません。

ですから、自分で決意して新しい未来を作り始めた時であっても、いざ新しい世界に移り始めると、急に今までの世界がいとおしく感じられます。
それを捨てようとしている自分自身が「イヤな人間」になった気がする人もいるかもしれません。

もちろん、どちらを選んでもいいのです。
先に進んでも、今の場所にいても。
どちらがよりうまく行くのか、わからないかもしれません。

ただ、一つだけ知っておきたいのは、先に進む時には結果的には何かを手放していくことになるということです。
無理やりに何かをやめないといけないということでもありません。
気がついたら手放していた、ということです。

行きたい方向が先にあって、脳の中でそちらが自然だと感じるようになると、身の回りの現実も自然と変わっていきます。
自然に任せて、それまでに大切だったものと折り合いをつけながら進んでいくのでいいと、私は思っています。