読むことと考えることが人生を切り開く-忙しいビジネスパーソンが読書習慣を身につける最初の一歩
「読書は大切だ」と頭ではわかっている。
けれど、日々の業務に追われ、帰宅後はソファに沈んでスマホをスクロールする時間の方が長い。そんな自分に対して、複雑な気持ちを抱いているビジネスパーソンは多いのではないでしょうか。
実は私自身も、読書の重要性を誰よりも理解しているつもりでいながら、「今日も結局読めなかった」という日が続くことがあります。コーチとして多くのクライアントに習慣の力をお伝えしている立場でありながら、読書に関してはまさに自分自身が実践中の課題でもあるのです。
だからこそ、今回は「読むことと考えることが人生を切り開く」というテーマについて、習慣術の視点から一緒に考えてみたいと思います。
なぜ読書が成功に直結するのか
読書がビジネスでの成功に必要だと言われる理由は、単に知識を増やすためだけではありません。読書の真の価値は、「考える力」を育てることにあります。
本を読むという行為は、著者の思考を追体験することです。その過程で、私たちは自分とは異なる視点に出会い、論理的に物事を整理し、新しいアイデアを生み出す力を身につけていきます。この「考える力(いわば筋肉)」こそが、複雑なビジネス環境を切り開く原動力となるのです。
少し前のことですが、あるクライアントからこんな報告をいただきました。彼は営業部長として結果を出し続けているプロフェッショナルでしたが、「チーム運営に行き詰まりを感じる」と相談してきました。そこで私は、毎朝10分だけマネジメント関連の本を読む習慣を提案しました。
最初は「たった10分で何が変わるのか」と半信半疑でしたが、3か月後、彼の表情は明らかに変わっていました。「本で読んだ傾聴の手法を試したところ、部下との関係が劇的に改善した」「著者の経験談から、自分の課題の根本原因が見えてきた」と、目を輝かせて話してくれたのです。
忙しいからこそ、小さな読書習慣から始める
「読書が大切なのはわかるけれど、時間がない」という声をよく聞きます。確かに、一冊を最初から最後まで読み通すのは簡単ではありません。しかし、習慣術の考え方では、完璧を目指すより継続を重視します。
私が実践し、クライアントにもお勧めしているのは「1日1ページ読書法」です。どんなに忙しい日でも、たった1ページなら読めるはずです。実際に計算してみると、1日1ページでも年間365ページ、つまり一般的なビジネス書1冊分以上を読むことになります。
重要なのは、読んだ内容について少しでも考える時間を作ることです。「今日読んだ内容で、自分の仕事に活かせそうなことは何だろう」「著者の考えに対して、自分はどう思うだろう」といった問いを自分に投げかけるのです。
この思考プロセスこそが、単なる情報収集を「人生を切り開く力」に変える鍵となります。読むことと考えることがセットになってこそ、真の読書習慣と言えるのです。
AI時代だからこそ、深く考える時間を作る
現代は情報過多の時代です。SNSやニュースアプリから次々と情報が流れ込み、私たちは常に新しい刺激を求めてスマホを手にしています。しかし、この状況は深く考える機会を奪っているとも言えるでしょう。そもそも、AIに聞けばなんでも答えてくれます。
読書習慣を身につけることは、この情報の洪水から一歩距離を置き、AIに何でも決めてもらう状況から離れて、じっくりと思考する時間を確保することでもあります。著者が何年もかけて練り上げたアイデアや経験を、私たちは数時間で吸収できる。これほど効率的な自己投資はありません。
最初は短時間でも構いません。通勤電車の中で5分、昼休憩に10分、寝る前に3分でも良いのです。大切なのは、毎日続けることです。
今日からできるアクション
読書習慣を身につけるために、今日からできる具体的なアクションをご提案します。
まず、読みたい本を一冊選び、それを常に手の届く場所に置いてください。カバンに入れて持ち歩くのも良いですし、デスクの上に置いておくのも効果的です。「読書のハードルを下げる」ことから始めましょう。
すでに読書週間がある人は電子書籍でも良いのですが、これから習慣を身につけるなら100%、紙の本が必要です。電子書籍はログインしなければ、単なる端末、つまりタブレットかスマホです。確実に忘れてしまいます。
次に、一日の中で「この時間は読書に使う」という小さな枠を決めてください。5分でも10分でも構いません。時間の長さより、毎日続けることを優先してください。
そして、読んだ内容について一言でも良いので感想をメモする習慣をつけてみてください。スマホのメモ機能でも、手帳の隅っこでも構いません。「考える」習慣をセットにすることで、読書の効果は飛躍的に高まります。
読むことと考えることは、確実にあなたの人生を切り開きます。私自身も、この習慣術を実践しながら、皆さんと一緒に成長していきたいと思います。今日という日が、あなたの新しい読書習慣の始まりになることを心から願っています。




