自分で思っているほどではない

自分で思っているほどではない

大人になれば誰でも、自分が知らないことがたくさんあることを知っています。
むしろ自分が知っていることの方が少ないことを知っているでしょう。

それでも、結構多くの人は自分は賢い、と思いたいようです。
その思いの強さはともかく、現実にはどんな人でも自分で思っているほど賢くはないものです。
こう言い切られてムッとした方もいるかもしれませんが、まあ最後まで聞いてください。

理由はスコトーマにあります。
スコトーマとは心理的盲点のことですが、このスコトーマがあるために、私たちは自分が重要だと思っていることしか認識できません。
重要でないことはスコトーマになってしまい、認識することすらできないのです。

こうして大きな勘違いが発生します。

私たちの脳は自分が元々重要だと思っていたことだけを認識しますので、その世界では自分は何でも知っているように感じますが、本人にとって重要でないことは認識すらしないので、それらのことについてはほとんど知識が蓄積されません。

だから私は、どんな人でも自分で思っているほど賢くはない、と言い切ったのです。

例えば、私は料理やお酒の種類について、おいしければいいと思っているだけでそれほどのこだわりはないので、食べたものも飲んだものもすぐに忘れてしまいます。
ですが、自分で料理をするとか、飲食店で働いていた、というような人は、自然とメニューや味、外観を記憶しているようです。
私にとっては、料理やお酒の細かい特徴はスコトーマになってしまって認識されないのです。

逆に私は車が好きなので自分が好きな車種については遠目から見てもすぐに分かりますが、他の人が必ずしもそうではないことも知っています。

人にはスコトーマがあるので、知らないこと、気づかないことがたくさんあるということを理解しておくとだいぶ生きやすくなると思います。

今日も最後まで読んでくださいましてありがとうございました。